2015年10月28日
読了本☆
長いお別れ 中島京子
帰り道は忘れても、難読漢字はすらすらわかる。
妻の名前を言えなくても、顔を見れば、
安心した顔をするー。
何が変わってしまったというのだろう。
言葉は失われた。
記憶も。
知性の大部分も。
けれど、長い結婚生活の中で
二人の間に常に、
ある時は強く、
ある時はさほど強くもなかったかもしれないけれども、
たしかに存在した何かと同じものでもって、
夫は妻とコミュニケーションを保っているのだ。
二人住まいの老夫婦に、娘が三人。
認知症の父と家族の
あたたかくて、切ない十年の日々。
Posted by Re:suzuki at 22:05│Comments(0)
│★kiyomama